昨日の肉と、今日のチョコ

人生は美味しいと楽しい、それだけがいい

3年と2ヶ月と28日の恋

好きだった。そりゃもう、ずっと一緒にいたかった。


でもいつかきっと好きだけでは立ち行かなくなるときが来る。わたしがわたしであるために、彼が彼であるために、ふたり一緒にいるのが窮屈なときが来る。
そのときがくるまで待つのも間違いではないと思う。間違いではないと思うけど、正解とは思わなかった。

 

「でもひとりになりたくないんだよね」
同期や先輩に相談する中で、ほんとは何度も言った言葉。
ひとりは寂しいし、しんどくなったとき誰かにSOSを出せなくなるのは、怖い。でもそれは、一緒にいる理由じゃない。
ヘルシーな恋がしたかった。
泣くことも弱くなることも怒ることもわがままを言うことも、何もためらわなくて良い恋。
続かないラインも、定食やラーメンばかりの夕飯も、愛おしかった。でもどこかで諦めていたのも事実なんだよ。くだらない続かないラインとか、大戸屋の定食とか。夜景なんて見えなくてもいい、横文字のご飯が食べたいわけじゃない。くだらないLINEを送りあいたかった、規則的な2週に1度じゃなくて会いたい時に会いたかった。言わなかったわたしが悪いことは百も承知だ。

 

この人はそういう人だから。

相手を受け入れることと諦めることの違い、私にはまだ分からない。

 

ふたりで間違えて、ふたりで正解だったといってほしい。だけどそもそもわたしたちが解いてた問題は全く別物で、だから式も解もちぐはぐで分かり合えなかった。なんてのは、狡いのかな。

 

わかってほしいとは言わないけどその代わり何も言わないで。

でも、厄介な女なので、ほんとうはわかってほしかった。分からなかったとしても、ただひたすら、そっかそうだねとだけ言ってくれていたらよかった。わたしにとっては「明るい人生を歩みたいと思えるようになる」というのがまず最初の関門なんだよ。

囚われ続ける方が楽なこともある。

解き放つ難しさをわたしはこの人の横では手にいられないと、思った。

信頼が終わった時が恋の終わりだよと先輩たちに言われた。

 


彼はまっすぐで正論で、わたしは幼くて弱かった。
ふたりにとって正しい人が、いつかちゃんと見つかりますように。